そもそものQactus(カクタス)の始まり、の話

そもそものQactus(カクタス)の始まり、の話

Qactusは非売品として生まれた

ギター挫折者をゼロにするためになんとか商品化し、世に送り出したQactus(カクタス)。

発売直後からAmazonランキング総合1位となったり、世界中の国々からたびたび問い合わせをいただいたり、TV・ラジオ・雑誌等のメディアで取り上げていただいたり、商品としては好調なスタートを切っているふうですが、実はもともと販売するつもりなどまるでなくて

当初は、僕がたびたび行なっているギター未経験者限定の1〜2時間で一曲を弾き切るというワークショップイベントなどで

「こんなものがあれば30分以上短縮できるのに」
「こんなものがあれば以降は自分で伸びて行けるのに」
「こんなものがあれば未経験者がもっと楽しめるのに」

といったフラストレーションが常にあった中で、個人的に使いたいと思って手作りしたりできないかとホームセンターに行ったり、あれこれ不器用に叩いたり曲げたりしていました。

Qactus・Amazonランキング総合一位
Amazonランキング総合一位

Qactusを商品化することになった経緯

そんな折、“こんな有意義なアイデアはそのまま形にしちゃえばいいんだ”、というキッカケをくれた、いつもお世話になっている某大手メーカーの方々や、何より開発者の鳥居さん他のご協力を得て、僕のワークショップ以外の現場で、僕なしでも恐らく未経験者や挫折者を救えるということが見えてきて、初めてこうして世に出すことになった訳です。

Qactusの試作品
Qactus試作段階

Qactus商品化に際する懸念要素

しかしながら商品として一人歩きしてしまったら、今まで僕が現場でコントロールしてきたあれこれが正確に届かなくなるというリスクもあると考えていました。

「正しく伝わること」の難しさについて多くの懸念を抱いていましたので、だから当初からとても慎重にインフォメーションしてきたのです。

「正しく伝わること」がなぜ難しいのかと言うと、「キャッチする側にその覚悟をさせることができない」というその一点のみの理由に尽きると思います。

それがこの器具の「商品化」に関する最大のリスクで、しかし消費者側の覚悟さえ整えば可能性は無限大という、本来ある「商品化」のメリットにも期待してきました。

今こうして本来現場でコントロールできるあれこれを、現場ではないフィールドにどれだけ持ち込めるのか…といったインポッシブルなミッションに挑んでる訳です。

Qactusを使用したワークショップのNHK取材風景
NHK密着取材の様子。Qactusを使用した、ギター未経験者対象のワークショップにて。

最大の敵は『先入観』

キャッチする側の覚悟というのは実は簡単なことで、商品をパッと見て10%ぐらいの知識でイメージし、勝手な先入観で残りの90%を埋めてしまう人をなくす…つまり最初からきちんと100%をオフィシャルな情報から得ればいい、というたったそれだけのことなのです。

それは、これまで人類が誰一人扱ったことのない器具、あるいは人類が試しもしていない新たな手段だから。

未経験者向けのワークショップなどを引き続き行いつつ、もちろん精一杯地道にやっていくつもりでいます。ですが、もともと僕の現場でしか使わないつもりだった物を皆のためにとこうして慎重に世に送り出した訳なので、僕のワークショップに緊張感を持って参加したつもりでQactusのウェブサイトを隅々まで読んでみてください

QactusCoreメソッドだけはビギナー向けの情報ではないので、ビギナーの方は読まなくても問題ありません。…いえ、興味があればもちろんトライしてもOKですが。

それよりもまず、何よりも、Qactus卒業を目指してくださいね。

Qactus開発時
Qactus開発時

普通のメーカーが商品を売るのとはまったく異なる、という、そういったところが今日の日記で伝わったら幸いです。