「指一本でギターが弾ける」の常識と、Qactusの非常識

「指一本でギターが弾ける」の常識と、Qactusの非常識

「指一本でギター」、の現状

 
「指一本で弾ける」というギター教材やレクチャー動画が世の中には無数にあります

楽器人口を増やしたいという人もいれば、アクセス増で広告収入を得たいという人もいるでしょう。

願わくば前者が大多数であって欲しいですし、ひとまずはそうであると信じ、多くの挫折者やビギナーを救うための情報共有のリソースとして、微力ではありますが引き続き加勢させていただきたいと思います。
 

ひとまずYouTubeだけでも相当数ヒットするので、良ければひとつでも多くのサイトを見て来てください。「YouTube 指一本 ギター」などの検索ワードでいっぱい出て来ます。
 

 

上記レクチャーの数々をチェックした人は「あること」に気づくはず。

実はどの動画も、ギターを指一本で弾くために、以下のいずれかの手段を用いている、ということです。

世の中に無数にある「指一本で弾ける!」の種明かし

  1. レギュラーチューニングを崩し、調和する開放弦を増やすことで作業量を減らす
  2. 更にセーハを使い、ポジションを変えるだけで一定のコード伴奏を可能に
  3. 使用する弦を限定し、作業量を減らす
  4. 単音で旋律を追うことで、その曲を弾くことを実現

 
どんな方法にせよ、ビギナーが挫折せず、健康的にギターの趣味を永続できるならまったく問題ないのですが、これらの方法は手っ取り早くギターで何かトライできるよう施された苦肉の策”であるという現状があります。
 

これら「指一本の演奏」は、それまで何ひとつ手も足も出せなかったビギナーにとっては一時のギター遊びにはなり得るかもしれません。

ですが、そこから「修練」として積み上げて行くにはビギナーにとって負荷が大きく、“8割のビギナーがギターに挫折している現状に歯止めをかけられる選択肢として機能するかどうか”については疑問が残ります
 

現場で大勢のビギナーと向き合っている立場の人々には容易に想像できることと思いますが、想像できない多くの皆さんのため、実情をもとに活字化しますね。

上記にあげた四つの手段は、ビギナー目線で言い換えると、それぞれこんな風になります

1. レギュラーチューニングを崩し、調和する開放弦を増やすことで作業量を減らす
 ↓

普通のチューニングでさえ苦労しているビギナーにとって、いくつかの弦の音程を大きく変化させなければいけない変則チューニングはそれ相応の負荷となります。また、楽曲によってその変則チューニングをレギュラーチューニングに戻したりしなければならないなど、「レパートリーを増やしたい」という意欲にもブレーキをかける大きな一因。加えて変則チューニングは通常の指板上のポジションを崩壊させるため、「積み上げていく練習」にはなり得ず、ギターを習得する方法としては比較的問題の多い選択肢となります。
2. 更にセーハを使い、ポジションを変えるだけで一定のコード伴奏を可能に
 ↓

レクチャー動画などではそれぞれのギター講師陣がセーハでのデモ演奏を披露していますが、そもそもビギナーにとってセーハそのものが大きな壁なので実際うまく行きません。それに加え(コードの性質を左右する「3度」の音を使用しないため)コードの響きに欠如感があり、それに起因して「あの曲が弾けた」という実感が得られにくく、ビギナーにとってはギター継続へのモチベーションや命綱になりづらいと考えられます。
3. 使用する弦を限定し、作業量を減らす
 ↓

6本の弦のうちの2本あるいは3本を鳴らさないというチョイスにより、それらの弦を押さえていた指を使う必要がなくなり、指一本程度でコードが鳴らせるというのがその主な狙いです。ところが、その指示を受けたビギナーの実情としては、その2本あるいは3本を「鳴らさない」つまり「弦を弾き分ける」という作業がそもそも困難。また、鳴らす弦の本数が少ないことから和声感や音域の幅に圧倒的な物足りなさが宿り、オリジナル楽曲の印象とはかけ離れた、その豊かでないギターの音色とのギャップに「あの曲が弾けた」という実感が得られにくいため、挫折のリスクに晒されたビギナーに手を差し伸べる手段や解決策としては充分に機能する選択肢とは考えにくいでしょう。
4. 単音で旋律を追うことで、その曲を弾くことを実現
 ↓

単音を追うというのは当然「1本ずつ、弦を鳴らす作業」を伴うものであり、見方を変えれば「指一本で演奏可能」なアプローチなので、耳に馴染んだ旋律を奏でることはできます。ただ、そもそもギターは和音を奏でられる楽器であり、単音で旋律を奏でるというアプローチをギターで積極的に行なっている楽曲というのは統計上それほど大きな割合を占めないため、メロディのようなものを単音で鳴らすことはできたとしても、オリジナル楽曲との印象のギャップにより「あの曲が弾けた」という実感は得られにくいと考えられ、ビギナーのモチベーションを刺激する手段としてはやはり不充分といえます。

…といった見解です。
 
 
これらは、目の前で無数の挫折例を見てきた立場の人々には常識となっており、ビギナーを本来の上達軌道へ送り届けたいと本気で考えれば考えるほど、これらの選択肢には行かないはずなのです
 

 

 

ギターという楽器の限界

 
では、なぜ世のすべての「指一本で弾ける」のレクチャーが必ず上記のいずれかの手段で成されているのでしょうか?実は、そこにはギターという楽器の限界があるからなのです。
 
 
しかし、誰も破れなかったこの限界をぶち破った唯一の選択肢があります

それが『Qactus-カクタス』です。
 

Qactusの「指一本で弾ける!」は、ここが違う

  1. 変則チューニングを一切使用せず、調和する開放弦を増やし、作業量を減らす
  2. ギターに馴染むまでの期間、セーハを一切使わない
  3. 「弦を弾き分ける」というビギナーにとって困難な作業から解放し、初期段階の負担を減らす
  4. 単音ではなく、ギター本来の特徴である和音を活かしながら上達できる

 
これら指一本で弾ける」と謳った類いのものたちがこれまで打破できなかった壁をすべてブレイクスルーしたのがQactusなんです。

つまり、指一本で弾ける」の意味が、世のあらゆる「指一本で弾ける」の類いとは大きく異なるということが、Qactusを知れば知るほどはっきりと見えて来ます。

Qactus カクタス
 
 
 

1. レギュラーチューニングでブレイクスルー

ピンとこない人のために、世のQactus以外の方法ではなぜビギナーがギターを永続できないのか、詳しく解説したいと思います。
 
 
まずひとつ目。

『1. レギュラーチューニングを崩し、調和する開放弦を増やすことで作業量を減らす』

という手段がなぜビギナーにとって助けにならないのか。
 
 
これに関しては既にこの開発者ブログ上に詳しい投稿があるのでぜひご覧いただきたいのですが、中でも特に重要な部分をここに抜粋します。

開発者はQactus完成までに15年、数千人の楽器挫折者と現場で向き合ってきましたが、初期段階の壁を越えられないビギナーは普通のチューニングでさえ四苦八苦しながら結構な時間をかけてようやく練習が始められる状態にたどり着きます。

そんな彼らに「DADGAD」だの「DADF#AD」だの「DGCDGC」だの「DADEAD」だのといった変則チューニングのためにペグをひねらせることをやらせたらどうなるか…想像に易いですよね。

更に、オープンチューニングは指板上の秩序がレギュラーチューニングの状態から大きく崩壊するため、プロでも混乱します。
 
Qactusの目的は「ギター挫折者をゼロにする」ことです。
つまり、挫折を乗り越えさせ、通常のギタープレイができるような状態まで導く、ということです。
 
指板上の秩序が崩壊した状態のギターを抱え、通常のフォームとはかけ離れたポジションが散らばったコードを押さえ、それでオープンチューニングを卒業した時、彼らは果たしてギターが普通に弾ける人として完成されているでしょうか?
 
こういった事情を踏まえると、ビギナーを次のステップへ送り届けるにはどうしてもレギュラーチューニングでブレイクスルーしなくてはなりません。

しかも通常のコードフォームとは全然違うポジションになってしまうと、ビギナーは次のステップに移行した際、また一から各コードを覚え直さなければならない訳ですから、当然それも挫折者を生む大きな要因になり得ます。

といった事情です。

▼ 該当記事

The Voice of Developer – Qactus開発者の声-
『ギター経験者から「オープンチューニングと同じ理屈?」の質問がなぜ多いか』
http://qactus.jp/blog/archives/286

 

ビギナーの目線にきちんと立てている指導者は「色んな意味でビギナーに優しくない変則チューニングを絶対に使わない」というこだわりを持っていて当然なんです。

なぜなら、目の前にいる大勢のビギナーたちがなぜ本来の上達軌道に乗れないのかを肌で知っているから
 
 
その場限りの弦楽器体験」なら良いとは思いますが、恐らくビギナーは「持っているギターで色んな曲が弾けるようになりたい」と思っているはず。

そういった意味では、変則チューニングという選択は基本的にビギナーを育てないのだということを、是非覚えておいていただきたいと思います。

セーハ バレーコード
 
 
 

2. セーハせずに初期段階を乗り越える

 
次にふたつ目。

『2. 更にセーハを使い、ポジションを変えるだけで一定のコード伴奏を可能に』

という項目について解説して行きます。
 
 
大抵の場合変則チューニングとセットで紹介されている方法なのですが、要するに指一本でセーハし、フレット間でそれを移動させるだけでコード伴奏ができるというもの。

確かに「セーハ」だけで和音として成立するような状態に合わせて変則チューニングを施せば、指一本でひとつのフレット上でセーハ(つまり複数の弦を人差し指一本で押さえること)をし、そのフレットポジションを変えるだけである程度のコード伴奏は可能になります。

▼ セーハとはこのようなフォームのことを指します
セーハ Qactus カクタス

 

ただ、ここにはビギナーにとって致命的な二つの問題が発生します。

それは、

  1. セーハそのものがビギナーには困難
  2. 和音の物足りなさ

という二点。
 

セーハそのもののスキルがビギナーにはまだ宿っていない

これは、既にギターが弾ける人こそが陥りやすい典型的な発想で、セーハで移動する程度なら誰でもできるだろうと考えてしまう(あるいは難しいなどとは思いもしない)ようです。

ですが、実際に多くのビギナーと現場で接している立場の人たちはセーハできれいに発音させることができるビギナーは非常に少ない」という実情をよく知っているので、セーハによる演奏作業の簡略化は結局は役に立たないという感覚を常識として持っています。
 
 
そんな常識をまだ知らないビギナーの多くが、ネット上に散在する「指一本で弾ける」の甘いワードに誘われ、苦肉の策とは知らずにやっとのことで変則チューニングを完成させ、いざ弾いてみたらセーハで音がうまく出せずに挫折…といった結末を迎えます。
 
 
そんなビギナーの一部が、ボロボロになって私の主宰する合宿や関連のワークショップなどにやって来ます。そこから来る私自身のフラストレーションもまたQactus開発への使命感を焚き付けた一因となっています。

Q-sai@楽器挫折者救済合宿 ワークショップ
 

和音の物足りなさ

しかし、中にはそんなセーハの壁を何とか乗り越えてくるビギナーももちろんいます。

多くは割と勘の良い人たちで(※数千人のビギナーと接してきた私自身の主観に過ぎませんが、統計的に見て確かにその傾向はあると思います)、手や指の角度も自分なりにうまく理想型に導くことができています。

それはそれでもちろん素晴らしいことなのですが、勘の良い人たちだからこそ「和音の物足りなさ」をも敏感にキャッチすることができてしまうようです。
 

実はこの「変則チューニング+セーハ」という選択は常に「和音の物足りなさ」を伴っているんです。
 

基本的な和音の構造

基本的な和音というのは計3つの音程の重なりでできていて、その内の2つ(=ルートと5度)は、ほぼほぼどのようなコードでも変化しない固定された音程なのですが、残りのひとつ(=3度)が頻繁に変化する性質を持っていて、これをコードごとに区別しながら弾き分けなければ通常はコード伴奏としては成立しません

逆に言えば、「このひとつ(=3度)を鳴らさずに、不動の2音(=ルートと5度)だけを鳴らしましょう」と割り切れば、指一本でセーハしたその状態でフレット間を移動するだけでコード伴奏のようなものにはなる訳です。
 
 
ただ、この省略された1音(=3度)というのが実は楽曲を構成する要素として非常に重要な役割を担っており、この重要な音を含まないコード伴奏をただただ練習してみても、

なんか味気ない
思っていた感動とは違う

などといった和声的な物足りなさ』を感じるのです。
 

省略された1音の重要性

この「3度」という非常に重要で美味しい音を弾き分けてこそ、楽曲を生き物に変えることができる訳で、コード伴奏は楽しいと実感する訳ですから、ビギナーを育てたいと思うのであれば何としてでもこの音を切り捨てるといった妥協は避けていくべきです。

Qactusは、初期段階にセーハを一切使用せず、且つ、音楽的に非常に重要でとても美味しい「3度」の音をきちんと取り入れた状態でブレイクスルーしています。

さらに、後者に関しては「3度」だけでなく、セブンスナインスなどといったそれ以外の繊細な音(=テンションノート)をも交えながら、ビギナーの感性に最大限に配慮して研究開発されているため、他のあらゆる「指一本で弾ける」のたぐいが到底実現できなかった次元でビギナーを本来の上達軌道へと導くことを可能にしたという訳です。

上記のような方法での「指一本で弾ける」は「3度」を切り捨てるのが当たり前(というよりも切り捨てなければセーハで曲演奏は不可能)であるといった一般的な傾向があります。

ですが、少なくともその事実を知れば、Qactusがどれほど和声的な部分にこだわり、どれほどビギナーの諸事情を精査し、誰も打ち砕けなかった厚い壁を破り、ビギナーにとってのギター永続への可能性を切り開いたのかがお分かりいただけるはずです。
  
Q-sai@楽器挫折者救済合宿 ギター未経験者&挫折者向けワークショップイベント きりばやしひろき Qactus カクタス
 
 
 

3. 弦を弾き分ける必要がなくなれば、まずは運指のスキルアップに集中できる

 
続いて、

『3. 使用する弦を限定し、作業量を減らす』

という手段がなぜビギナーにとって助けにならないのか。
 
 
大勢のギター弾きたちが、ビギナーに何か一曲まずは弾いて楽しんでもらいたいという想いから、YouTubeなどに「使用する弦を限定し、作業量を減らす」といった類いの方法を用いて様々な曲の演奏方法を紹介していますね。

そのマインドは広く評価されるべきですし、そんな想いでビギナーの力になりたいという人が増えるといいなと常々思っていますが、やはりここにも大きな問題があるのです。
 
 
たとえば、Cというコードがあります。

C

 
仮に「4〜6弦を弾かずに、1〜3弦だけを使って、Cのコードを鳴らしてみよう」といった方法を紹介している動画があったとしましょう。

4〜6弦を鳴らさないのならば、押さえる指は2弦1フレットの人差し指のみでOK、つまり「指一本でギターが弾ける」ようになるという訳です。

この方法でなら、様々なコードも同じように3本の弦のみを使用するに留めれば、最大で指3本しか使わないで済む訳ですよね。
 
 
しかし実はここにもまた現場レベルでしか見えて来ないビギナーならではの問題があります。

多くのビギナーと接する機会のある人々にはこれらも同じく常識中の常識なのですが、ビギナーの実情に触れる機会のないギター弾きから見たら、これも有効な手段だと勘違いしてしまうようで、ネットにはとんでもない数のこの類いのレクチャーや動画がアップされています
 

ビギナーにとって「弦の弾き分け」は難しい

前述のような手段でコード伴奏するには、まず「4〜6弦を鳴らさない」という高度な撥弦スキルが必要です。

ギターが弾ける人たちにとってみたら、弦を弾き分けることなど朝飯前ですが、ビギナーによっては押弦するポジションが増える以上にリスクの大きい選択であるということを知らなければ、ビギナーを救うことなどできません。
 
 
「弦を弾き分ける」の代表格は「6弦ミュート」つまり押弦側の手の親指で6弦に軽く触れて弦振動を妨げるテクニックのことですが、このたった1本の弦をミュートすることさえできないビギナーが、4〜6弦(あるいは5〜6弦という例も多いです)を鳴らさずに和音を奏で続けるなどといった高度な技術を持ち合わせているはずもないですよね。

カクタス ギター 軸指 運指 フォーム
 

ビギナーの目線に立つということは非常に難しいことであると私自身も常々感じており、ビギナーと接する際には特に気をつけているのですが、こういった部分にこそビギナー目線できちんと検証を重ね、精査していかなければ、その意に反して多くの挫折者を生む大きな一因となってしまいます。

また、仮にうまく弦を弾き分けられるビギナーがいたとしても、細いほうの数本程度の弦で奏でられた和音が歌伴奏として豊かに響く訳はなく、やはり「なんか味気ない」「思っていた感動とは違う」などといった物足りなさを感じてしまう訳です。
 
 
押弦だけでヒーヒー言っているビギナーに、更に「弦を弾き分けなさい」というのは非現実的なサジェスチョンであり、統計的にも物理的にも心情的にも実質的にも果てしなく不可能に近いものと捉えるべきでしょう。

むしろビギナーの実情を踏まえれば「弦を弾き分けなければいけない」という呪縛から初期段階は解放してあげなければ、その高い壁を前に挫折してしまうと考えるべきではないでしょうか。
 
 
「弦を弾き分けなくても良い、とにかくぜんぶ弾いちゃってOKなので、まずは他のスキルアップに集中してね」というのが、Qactusなんです。

つまりQactusは、6本すべてを撥弦しても、基本的にすべての登場コードが調和するということ。

Qactus カクタス ギター 挫折 初心者 効果

これにより、撥弦する側の手に視線や神経を奪われるという呪縛が一切なくなるため、初期段階でビギナーが徹底的に修練すべき押弦や聴覚に集中できるという非常に大きなメリットがあることは容易に想像できるでしょう。

そして何より、自動的に「細いほうの数本程度の弦で奏でられた和音が味気ない…」などといった問題も解消してしまいますよね。
 
 
ここまでのあれやこれやを実現したビギナーズマテリアルは、世界中のどのウェブサイトを読み漁ってもQactusだけ、つまり唯一無二なんです。

「指一本で弾ける」の意味がそもそも違うということは、この一点だけを見ても明らかだということです。

こういった事情を知らずに未だそのすごさに気付かない人たちも少なくないと思いますが、これもまたQactusを正しく理解することの難しさであり、これまで世になかったもの」としての宿命であると思っています。

Qactus カクタス 取り付け 装着
 
 
 

4. ギターは、和音を奏でることのできる楽器

 
最後に、

『4. 単音で旋律を追うことで、その曲を弾くことを実現』

という手段がなぜビギナーにとって助けにならないのか。
 
 
「あの曲が指一本で弾ける」といった動画も非常に多いです。

ちなみにQactus開発者である私も「あの曲を指一本で弾こう」といったワークショップイベントに加勢させていただくことがよくありますが、パッと見は同じ類いのもののように感じますよね。

thgf2018

 
ここまでの説明でも、Qactusは「弦を弾き分ける必要がない(=和音でギターを奏でる)」といった部分に言及して来ました。

もちろん、Qactusのいう「指一本」は、「押弦する指は一本のみだが、鳴らす弦は全部」ということなので、響きもそれなりの本格的なギターらしい演奏になります
 
 
これはQactusが「ビギナーの弱点や傾向をもとに計算され尽くしたマテリアルである」ということに尽きるのですが、その仕組みを説明すると非常に難解なものになるため、もしも本当にきちんと知りたいという方々は、ちょっと難しいですがQactusCoreメソッドを、じっくりと時間をかけて読破して来てください。

それが叶わない人は、「Qactusはこれまでに誰も破れなかった限界を何らかの方法でぶち破ったのね」とだけ覚えておいていただければ、よほどの見当違いはないと思います。
 

単音の「指一本」と和音の「指一本」の違い

一方、ネット上に無数に散在する「あの曲が指一本で弾ける」といった動画の「指一本」の意味を、できればご自身の目で確かめて来てください

YouTube上で「特定の有名な曲のフレーズが弾ける」といった類いの投稿をたくさん見ると、Qactusのいう「指一本で弾ける」とはまるで意味が違うんだなということがすぐに分かると思います。
 
 
多くは単音で旋律を追いかけることで「そのフレーズを弾いた」と結論付けていますが、それはつまり、こういうことです。
 

鍵盤楽器で「どんぐりころころ、を弾きましょう」というレクチャーがあったとしましょう。

鍵盤楽器も(ギターも)「和音が奏でられる楽器」なので、「鍵盤楽器を演奏します」と言われたら、普通、こういうものを想像します。

『どんぐりころころ』

https://www.youtube.com/watch?v=xrssERG7360

つまり両手を使い、「鍵盤楽器」として「どんぐりころころ」を演奏する、といったイメージです。

しかし、「どんぐりころころ」を弾きたいと思っている皆さんの前に現れたレクチャー動画が

『どんぐりころころ(旋律のみ)』

https://www.youtube.com/watch?v=pDPvoThjKDE

このようなものだったとしましょう。
(※動画はそれぞれの役割を示した例に過ぎず、良し悪しに関わる意味合いは一切含んでおりませんので誤解なく)

単音の旋律だけを弾いて「どんぐりころころが弾けた」と喜ぶ人が(少なくとも幼児や児童以外で)どれだけいるのでしょうか?

 
 
要するに、和音が奏でられる楽器で「あの曲が指一本で弾ける」と謳った動画に期待するのは、やはりその楽器の特徴を生かした演奏方法ですよね。
 
 
実はギターでいうところの「あの曲が指一本で弾ける」のネット動画のほとんどは、この「単音で旋律を追いかけるのみのレクチャー」か、あるいは良くてもそこにせいぜいもう1〜2弦追加された程度のものです。

鍵盤楽器で弾く「どんぐりころころ」で「単音で旋律を追いかけるのみ」の演奏を期待した人はそれで達成感が味わえてお得ですが、それだけで満足してしまったら、おそらくその趣味を永続するのは難しいでしょう。
 
 
単音で旋律を演奏すること」が無駄な練習になることは決してありませんが、「和音を奏でられる楽器」としての特徴を生かした課題に取り組んでいくことが「上達軌道に乗る(ことを目指す)」ということである以上、ギターを和音でしっかりと奏でていくことスキルアップになり、同時に大きなモチベーションになるんです。


 
 
 

ビギナーを絶対に挫折させない、という執念

 
という訳で今回はだいぶ長編になってしまいましたが、「指一本で弾ける」についての常識がきちんと世の中に浸透しない限り、ビギナーの8割が挫折し続けている現状を変えることはできないという危機感が常にあったので、この機会に解説させていただきました。

我々のように音楽で食っている立場の人間には常識ですが、本来は当事者であるビギナーにこそ常識として持っていていただかなければ意味のない基礎知識だと思うので、この投稿を一人でも多くのビギナーに読んでいただき、ギターの趣味を永続するために失敗しないチョイスをしていただけたらと思います。
 

 
また、Qactusがその常識を覆した唯一の選択肢であるが故に、結果的に世のレクチャー動画の不完全さとQactusとを比較する内容になってしまいましたが、ここに関しては世の現状を冷静且つ客観的に見極めた上でひとつひとつの問題と向き合って書かせていただきました。だからこそQactus開発者である私から「こっちにしなさい」とは決して言いません

せっかく始めた(あるいはこれから始める)ギターに挫折しないために、知るべき情報をしっかりとインプットし、自分自身でしっかりとチョイスしていただき、そして挫折せずにギターを楽しんで上達して行ってもらえれば、私にとってはそれが一番の喜びです。
 
 
ただ、少なくとも私自身「ビギナーを絶対に挫折させない、という執念」だけは誰にも負けないという自信があります。

だからこそ、その覚悟のない一部のレクチャー動画に惑わされて挫折していくビギナーを見るのが最も悲しいことであります。

誰のためでもない、あなた自身のために何を選ぶべきかをしっかりと見極めてから、その大切なギターに正しく挑んでいただけたらと思います。


 
▼ ぜひ、併せてご覧ください

The Voice Of Developer -Qactus開発者の声-
『Trial-16(トライアル16)でギターを始めるメリット』
http://qactus.jp/blog/archives/887